シャリは人肌に限る
握り鮨にとって一番大切なものは、酢飯です。そのシャリも温度がとても大切で、人肌が握りの味を一定にするのです。熱かったり冷たかったりでは、満足してもらえる鮨は握れません。
「あそこの握りは旨い」と云って頂けるように来店の30分前くらいには炊き上がるようにしています。米を研いで鉄の羽釜で炊き上がるまで約60分。炊き上がったご飯に酢を回して冷まし、シャリ鉢に移し、わらびつに入れ保温します。30分くらいすると、ご飯が酢を吸い込み、一粒一粒の硬さがちょうど良くなり、食べて一番旨い時になります。
つまり人肌が鮨の適温ということです。
次郎のすし酢
鮨飯はちょっと酸っぱめの味加減にしていますが、真夏になると、この酸味を強くしています。
塩はニガリが入った塩田の粗塩を使っています。
シャリ自体は薄味ですが、酸度の利いたちょっと酸っぱいシャリ。これがネタと一体になり、絶妙なハーモニーを生み出します。鮨はまさにシャリとネタの一体感がとても大切です。
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ネタの温度管理
香りの立ち方や味わいは温度によって違ってきます。どのくらいの温度がいいのか。やや冷たい状態がいいものもあれば、常温がいいものもありますし、人肌に限るものもあります。
次郎で使うネタは約20種類。それぞれのネタを適温で握れるよう、直前まで温度管理に気を配っています。
Photo by:菅 洋志
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